2019年03月746号
教会はキリストの御体
【アダム・クジャク】
教会は「エクレシア」集会、共同体であり、信徒たちがあつまり、そしてその場所すなわち聖堂となります。カトリック教会のカテキズムによると「聖堂とは、神の家、すなわち、その場所に生きている教会の象徴であり、また天上の神の住まいの象徴であります。聖堂はまた祈りの場所であり、教会はそこでとくに感謝の祭儀を挙行し、聖櫃の中に真に現存されるキリストを礼拝します」
私がヘルマン神父様から主任司祭を受け継いだとき、私はこの教会で何が出来るだろうか、毎日のミサまた主日のミサ、毎週行われているベネディクション、聖書研究会などの他にはどのようにしてみ旨にそえるか、求道者を集めるようにするにはどのようにしたら良いか考えました。
まず私は祈りに集中する御聖堂にする為に窓にフィルムを貼り、(これは地震の時に、窓ガラスの飛散防止にもなる)祭壇のひび割れを塗装して落ちついた雰囲気の中で祈るように整えました。そしてポーランドまた世界では当たり前と思っていた「神のいつくしみの信心」があまり知られていなかったので、いつくしみのチャプレットの祈りを始めました。日本に聖ファウスティナと聖ヨハネ パウロ2世の聖遺物を頂いた時、横浜教区では戸部教会で公開するお恵みを戴きました。ラテン語のミサも毎月グロリア会メンバーとたてていました。しかし施設に入られたり、亡くなられたりで今はお休みです。
夏に子どもの錬成会で御殿場の「あせびの家」を借りて、子どもたちと一緒にまた若い家族と過ごしました。その時に障害のある方々と接して、教会は障害者、高齢者のためにはどうだろうかと考え、まず思い浮かんだ事は御聖堂が2階だからエレベーターがつけられないものかと教会委員会ですぐに話し合いをしました。そんな時に1000万の寄付を頂き具体的に検討していくように働きかけ、横浜市の職員や電気工事関係者など交えて何度も調査を重ね、話し合い、エレベーターが駄目なら、階段に移動式の椅子を備えられないかと話しました。しかし御聖堂に通じる階段は椅子が取り付けてあると葬儀の時に柩が運べない、修道院の階段、御聖堂の後ろの非常階段も公共の建物であるが故に地震の時に使えない。建物は耐震構造、又建ぺい率の問題等で駄目だと横浜市から許可は下りませんでした。それによってお手洗いに手すりをつけたり、亀裂が入り、靴のヒールなどが挟まりつまずく危険な廊下、そして集会室の床を直すことにしました。高い天井の為、電気が暗くて字が見えずらいということで、明るいLEDライトに交換しました。
2017年にはエスコラピオス会の、聖ヨセフ・カラサンス列聖250年、修道会創立400年という大きなお祝いがあり、400周年記念の祈りを唱えながら、準備をし喜びの中で信徒と一体となり迎えられました。またそんな折に、屋上の防水加工が剥がれ、香部屋の雨もり、外壁のタイルが地震の時に剥がれ落ちる危険性、また塗装の汚さを見かねた信徒の方が、2000万で直せるでしょうかと寄付をして下さり、昨年末に大規模修繕をする事になりました。横浜の修道院はエスコラピオス会の日本の本部でもありますので、正面に修道会のマークも入れる事にして出来上がりました。
教会は内面だけでも外面だけでもなくすべてを大切にしているキリストの体です。私たちは一人ひとりキリストの建設を各々の立場で担っているのです。
きれいになった教会、明るくなった祈りのための御聖堂、しかし今の教会に青少年や、若い人たちが少なくなっているのが現実です。皆が教会に戻るように、ミサの大切さ、祈りの大切さに気付くように、教会に来ている人たちはもっと祈りのサポートが必要です。なぜなら祈りがなければ教会は死んでしまいます。「年をとって何もお手伝いできなくなって」という言葉をよく耳にしますが、ロザリオやチャプレットを唱えたりすることで、沢山私たちを助けてくれることが出来ます。これから迎える四旬節の間、戸部教会のために祈りましょう。