教会だより

2024年01月804号

降誕祭と新年おめでとう!

【マリノE.デハクトJr.】

 一月は英語で「ジャヌアリ」と言いますが元々ラテン語から取られた言葉であり、ローマの神々の一人の名前だそうです。その神の名前は「ジャヌス」と言い、顔が二つあります。一つの顔は過去のことを見て、もう一つの顔は未来を見るのです。私たちも一月になると去年のことを振りかえり、今年はもっとよりよく過ごすことができるようにと目を向けるのです。去年、よく過ごすことができたか、建てた目標を実現するために時間を上手に使ったか、信仰生活を強めるための時間を作ったか、家族、仕事、教会のための時間をバランス良く取ったかという問いかけが大切だと思います。これらの問いかけによって今年は去年足りなかったことを減らすことができるでしょう。
 キリスト者である私たちにとって一番良い模範はマリア様だと言われています。彼女はイエス様のことをよくご存じなので、主の弟子になりたいなら彼女の模範から見習うことは当たり前でしょう。聖人になった方々の生涯を考えると、マリア様に対する信心を持っていた方々が珍しくなかったのです。福音書では、マリア様について書かれていることはそんなにたくさんではないですが、「マリアはこれらの出来事を全て心に納めて、思い巡らした。」という箇所があります。聖母マリアがご自分の人生の中で起こった出来事を深く祈って考えるということは本当に素晴らしいことです。それはキリスト者として模範的な行いです。自分の人生の中で起こった出来事を心に納めて、思い巡らすことによって神のみ旨を見出すことができるからです。しかし私たちは時には神様からいただいた恵みを心に留めないで忘れてしまいがちです。逆に、悪い出来事、他の人から傷つけられたことはなかなか忘れられないものです。神様が私たちによい御業をなさったことを思い出すことは望ましいことです。マリア様と同じように神様のみ業を心に留めることは素晴らしいことです。マリア様は時間を取ってご自分の人生の中で起こった出来事を心に納めてすべて神様のみ旨に委ねました。確かにマリア様の聖性は神様の恵みですが、彼女も協力しました。聖パウロは私たちが洗礼を受けた時聖霊によって神の子となったと述べています。聖母マリアと同じように私たちも素晴らしい恵みをいただきました。このいただいた恵みが成長するために、あるいはもっと豊かになるために努力することを大事にするべきです。さもないと恵みをいただいても何もしないと無駄になってしまうでしょう。また聖マリアがみ言葉を見出したのは神の啓示だけではなく、自分の体験の中でも彼女自身で神のみ言葉を見出したのです。今でも神様がみ言葉と教会によって私たちに呼びかけています。でも問題は私たちが聖マリアのようにみ言葉を聞いて心に納める時間があるか、又は、作るようにしているかということです。日常生活にはいろいろなことがあると思います。しかし忙しくても時間を作るように、私たちは努力しなくてはいけないのです。
 これから私たちは神様、家族、周りの人達との人間関係がもっとうまく行くようになるために何か具体的なことをすることが望ましいです。私たちは年が始まる時いろいろな良いことを願います。しかし願っていることが実現するために行動することが必要です。信仰生活をよりよくしたい場合は祈りの時間を作るべきです。家族と人間関係がうまく行くようにしたければ、赦しあい、助け合い、互いに尊敬し合うことを実践することが出来れば、今年がもっと恵みの時になります。聖母マリアが私たちのために良い模範を残してくださいました。これから私たちの日常生活の中で起こる出来事が聖母マリアの取次ぎによって恵みの泉になりますように。

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