教会だより

2018年11月742号

第13回日本カトリック障害者連絡協議会横浜全国大会

吉見創動】

日本カトリック障害者連絡協議会(略称:カ障連)では、3年ごとに全国大会を開催しています。第13回となる本年(2018年)は、10月20日(土)~21日(日)に横浜山手の聖光学院中学校高等学校を会場としてお借りしました。

カ障連とは、1981年の国際障害者年にヨハネ・パウロ2世教皇が訪日されたことをきっかけとなって、カトリックの障害者団体及び有志が集結し互いに手を取り協力し、社会の福音化のために活動することを目指して作られた協議会です。

1982年から開催される全国大会は、2012年の30周年そして2015年の札幌大会と回ごとに盛況となり、今回13回目の開催地横浜では700名を超える参加者を全国から迎えることとなりました。

今大会のテーマは「互いの弱さを認め合い、共に生きよう」です。2016年に相模原市の障害者施設で起きた殺傷事件は、障害者や関係者たちに大きな衝撃を与えました。今大会では、この事件の背景にある優生思想を最大の問題と捉え、キリスト者として何をしなければならないのか。他者だけではなく自分の中にある“弱さ”と出会い、認め合い、赦すこと。その果てに優生思想を超えていくカギが見つかり、皆が一緒に生きていくことが実現する。そういった願いが込められています。

第1日目は10:30から受付が始まり、カ障連総会、開会式と続き、午後からは安積 遊歩(あさか ゆうほ)氏による基調講演がありました。生後約40日で骨形成不全症と診断された、1956年福島県生まれの安積氏。1983年には、アメリカのピア・カウンセリングを日本に紹介。障害者自立サポート施設などの代表や数々の著作(『車イスからの宣戦布告』『女に選ばれる男たち・男社会を変える』)。これらの活動と自らの体験を通じた幅広い話題は、今大会テーマである優生思想や身近にある差別などにもおよび、会場の人々を大いに惹きつけていました。

15:00からは、聖光学院の各教室をお借りしての分科会。大会参加者同士、神父様やシスターなども交えて9つのテーマ(①他の障害と出会ってみよう②苦労や生き辛さを語り合おう③共に歌い、互いの足を洗おう④排除のない多様性社会をめざして⑤「隣人になる」ことについて考えよう⑥「いやし」の場面を分かち合おう⑦生と死を考えよう⑧教会は障害とどう歩むか⑨フリートーク・フリータイム)に沿って分かち合いを行いました。障害を持つ人の本音、障害や障害者に対する思いなど、普段は決して聴くことのできない心の内を分かち合い、とても貴重な体験を共有できたことは大きな成果です。

分かち合いでの余韻が続く中、17:00からは聖光学院の広い食堂で懇親会。旧知の、そして初対面の参加者同士での談話、そしてフラダンス、楽器演奏、川崎ダルクメンバーによる琉球太鼓エイサー演舞などの催しもあり、大いに盛り上がりました。

第2日目は9:30から全体会の続き、11:30からは梅村横浜教区司教によるミサ。今大会もカ障連顧問大司教である前田 万葉枢機卿のご列席に恵まれ、協力司祭の英 隆一朗師と名古屋や長崎など遠方そして横浜教区からの司祭13名によって執り行われました。この厳かかつ愛のあふれたミサに授かることができたことも、今大会の大きなお恵みです。

12:30には閉会式、大会宣言、次回開催地へ引き継ぎと進み、名残惜しくも参加者それぞれ帰路につきました。

-準備をしていくにあたり-                 手束たまき

3年前に札幌教区で大会が行われ、次は横浜教区が開催予定地と言われ、そこから実行委員会が発足し、特に会場が山手・聖光学院と決定してから、2017年1月に第三地区に準備委員会を作るよう依頼され、宣教司牧委員会の「神の愛を証する力を育てる部門」に手伝って欲しいと横浜教区福祉委員会の芹沢神父様よりお話がありました。

「神の愛を証する…」担当司祭がアダム神父様ですので、4月から、毎月第1土曜日に7教会の代表者たちが戸部に集まり、準備が始まりました。戸部教会も信者の方に映画観賞会で、札幌の様子をDVDで見て、どのような対応の仕方が良いのか勉強し、前教会委員、現在の委員が手伝うことになり、奉仕者として12名が参加、一般参加者が6名(内下記の看護師3名がボランティア参加)と大勢の方々が参加しました。

教会でもカ障連の成功することの祈願を捧げ、献金もして頂き御協力ありがとうございました。大変だった準備の期間など忘れてしまうほど感動する2日間でした。

-カ障連横浜大会に参加して-                 岡田千歳

受洗した年に、同期と恩師と共にカ障連の大会に参加出来て、とても幸せに感じます。たくさんの方に来場頂き、また、テキパキとしたボランティアの方々と一緒に細やかながらもお手伝いが出来て、こんな機会をお与え下さった神に感謝しかありません。

分科会では、生と死について深く考える時間を頂きました。参加者みなそれぞれに、いろんなドラマが有り、言葉では語り尽くせない苦労も知る事が出来て、今ある自身の幸せを改めて考えさせられました。
 ここ横浜で開催される迄、委員の方の御苦労を思うと、本当に頭が下がります。私達3人は看護師ですので、当日ボランティアの救護班として会場に配置させて頂きました。カトリックの看護学校出身ですので、日頃から神の手足としてお使い頂きなさいとの教えの通り、一生懸命に務めて無事に大会を終了する事が出来て、また一つ神のお恵みを受けたと喜んでいます。 次回は長崎ですが、また参加したいと3人で誓いました。神に感謝

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