教会だより

2020年01月756号

教皇フランシスコとイタリア修学旅行

アダム・クジャク

昨年の11月末に教皇フランシスコが、『すべての命を守らなければなりません』とメッセージを掲げ、日本の宣教のために来られました。そして私も生徒たちに少しでも信仰が芽生えたらという希望で、12月9日から海星高等学校の1年生24人を連れて、校長先生と2人の先生も引率し、イタリア修学旅行に出かけました。

―エスコラピオス修道会本部―

昨年海星高校の下村校長、瀬川先生と準備の為に行った時と同様、ブルゲス神父様に迎えられ、丁寧な説明を受けました。聖ヨセフ・カラサンスの部屋は400年間変わらずそのままで、暗く、狭く、長身の彼には短すぎるベッド、机と椅子だけの貧しい暮らしぶりに皆、驚きました。彼の修道生活は清貧の模範です。

―バチカン博物館とサンピエトロ大聖堂の見学―

大聖堂もその中の作品も神様を敬うために作られたものです。つくづく考えさせられました。聖堂の左側にはエスコラピオス会の告解場があります。聖堂の祭壇から右側には聖ヨセフ・カラサンスの彫刻があります。私は写真を撮りたかったので近寄りましたが、そのすぐ脇に告解場があるため、ガードマンから断られました。困っていた所に、前に日本のバチカン大使館の参事官で今はバチカンで働いている友達のObiedzinski(オビエジンスキー)神父様が来てくださり、すぐにガードマンに言って写真を撮る事が出来ました。少し周りに目をやると大聖堂の中にはいろいろな修道会のそれぞれの告解場があります。そして創立者の御像のそばにもフランシスコ会の神父様がゆるしの秘跡を授けていらっしゃいました。彼がちょっと休憩している時に話をしたら、彼はスペイン人で、カラサンスと同じ村、ペラルタ・デ・ラ・サル出身でした。そして大聖堂を出たら大勢の観光客の中、偶然横浜教区の日野神父様が教会の信者さんを連れて巡礼にいらしている出会いもありました。

―教皇フランシスコに謁見―                                                                                                

バチカンで働いていらっしゃるエスコラピオス会のチイロ神父様が特別な優先席のチケットを用意して下さり、彼のお陰で待たずに、身体検査もなく、特別な通路から直接パウロ6世ホールに入りました。目の前に教皇様がいらっしゃる席でした。手を振ることも出来、教皇様にサインを求める生徒にも答えて下さいました。生徒代表が教皇様に学校からの贈り物を渡すために選ばれ、「私たち海星の生徒たちは全力で『すべての命を守ることを』約束しました。

―フィレンツェ市内観光―

町全てが美術館のような町ですが、ダビンチやミケランジェロ、ジョットなどの著名な作品を鑑賞するだけでなく、その建てられた教会、書かれた絵、御像などに生徒たちは強いインパクトを受け、神様、イエス様、マリア様を敬う心が原動力となって作られていることを考えさせられました。

フィレンツェからローマに戻り、帰国する前夜、教皇様との夕食に校長先生と一緒に招待されました。聖マルタの家(教皇様の家)に行きました。金曜日でしたので、肉料理ではなく、魚料理と幾種類ものチーズがありました。ビュッフェで14人ほどの人が、ダイニングにいましたが、教皇様は物静かで、写真はもちろん撮影は禁止、話しかけるのも限られていましたが校長先生と私は、とても感銘を受けました。夜でしたが、教皇様のいつもお祈りしていらっしゃる聖堂、庭なども見せて頂きました。

生徒たちは来年も是非イタリアに行きたいと口々に言いながら、無事に帰国いたしました。それも皆さま方のお祈りのお陰と感謝しています。皆様とも是非イタリアに巡礼旅行が出来るようにいたしましょう。

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