教会だより

2024年02月805号

四旬節黙想 キリストの尊い御血によるあがない

【ラジュ・アントニー】

皆様、今年は2月14日から四旬節(=過越の神秘の祭儀に備える季節)に入ります。この恵みに満ちた季節を主に感謝し、黙想の時間をもち、よい準備をしましょう。

「天地創造の前に、神はわたしたちを愛して、ご自分の前で聖なる者、汚れのない者にしようと、キリストおいてお選びになりました。」(エフェソ1.4)神は、世界を創造される以前から私たちをお選びになり、イエスさまが私たちをあがない、神さまの息子や娘として下さるようにお定めになりました。天の父は、御子の尊い御血によって、私たちをご自分の息子や娘として受け入れ、ご自身の深い愛のうちに、私たちが神の子として生きられるようにして下さったのです。

父なる神は、カルワリオの犠牲を通して私たちの救いのためにすべてを成し遂げられたキリストの尊い御血によって、私たちが聖なる者とされること望んでおられました。「わたしたちはこの御子において、その血によって贖(あがな)われ、罪を赦されました。これは神の豊かな恵みによるものです。」(エフェソ1.7)神は、どれほど私たちを愛して下さっているのでしょう。神は、御子イエスさまを通して、私たちと全世界に罪の赦しを与えて下さいました。イエスさまは、神であるご自身の体から流れ出た尊い御血の一滴一滴をもって、私たちを聖なる者として下さいました。私たちは一人ひとり、キリストの尊い御血によってあがなわれていることを自覚しなければなりません。

旧約の時代、神の民は子牛や山羊を犠牲として捧げました。新約の時代になると、天の父は、ご自身の御子を犠牲として私たちに与えて下さり、その尊い御血によって私たちに罪の赦しを与え、私たちに永遠の救いをもたらして下さいました。「約束してくださったのは真実な方なのですから、公に言い表した希望を揺るがぬようしっかり保ちましょう。」(ヘブライ10.23)

私たちは一人ひとりが、キリストの尊い御血によって救われています。私たちがイエスさまの示して下さった道を歩み、秘跡に与り、教会の教えに従った生活を送るなら、私たちには永遠の救いがあるというご自身の約束に、イエスさまは、いつも忠実でいて下さるのです。この約束は、世の中のいかなる約束よりも、はるかに重要です。私たちの主イエスさまは、ご自身の尊い御血を通して、私たちを神である父と和解させて下さいました。私たちがイエスさまのものであるということに、私たちは一貫して忠実でなければなりません。私たちは、ためらうことなく、キリストの尊い御血を信じ、常にその信仰を宣べ伝え、自らの救いに与るとともに、他の人々を救いへと導くのです。

「あなたが近づいたのは…すべての人の審判者である神、完全なものとされた正しい人たちの霊、新しい契約の仲介者イエス、そして、アベルの血よりも立派に語る注がれた血です。」(ヘブライ12.22-24)カルワリオにおいて私たちのために流された、キリストの尊い御血を通して、私たちは救われ、神の子と呼ばれました。

「しかし、自由をもたらす完全な律法を一心に見つめ、これを守る人は、聞いて忘れてしまう人ではなく、行う人です。このような人は、その行いによって幸せになります。」(ヤコブ1.25)自分はイエスさまのものであると信じるすべての人に、神の限りないいつくしみが注がれるでしょう。イエスさまは、私たちの救いのために、カルワリオにおいてすべてを成し遂げて下さったのです。皆で四旬節の務めを忠実に果たしましょう。

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