2019年06月749号
世界の研究者と神との関係
【アダム・クジャク】
私が属しているエスコラピオス会のモットーは「Pietas et littere 」すなわち「信仰心と勉学」です。エスコラピオス会の修道者たちは神様から頂いた使命を果たすように司祭と教師として働いています。特に科学と宗教物理的な次元と霊的な次元が対立ではないと教えられています。皆さんの中には科学や物理は宗教と対立するのではないかと疑問を持っておられる方々もいらっしゃるのではないでしょうか。私も若い頃は、科学と宗教は水と油のように相容れないものと教わってきました。しかし科学の創出、発展、集大成は、神との密接な関係なしにはありえなかったのです。無論、宗教に疑問を持ち、宗教と衝突したこともあるでしょう。しかし科学者達はもっと深い中で「生かされている」ことを感じ、特にキリスト教の世界観や創造主と宇宙について研究することで、その根底に深遠な原理や見事な秩序を見出していたのではないでしょうか。そして「神の創造した御業の素晴らしさを人々に述べ伝えることが神の栄光に帰することになる」という思いが、近代科学を作り出した人々の中に働いていたものと思われます。
◆ニコラス・コペルニクス(1473-1543)ポーランド 天文学者、地動説を提唱。律修司祭。「神に支配された宇宙の秩序の素晴しさを感得するには、先ず心を整え、美徳を積み、全ての善と物事の源としての創造主を認めるべきだ。」
◆ブレーズ・パスカル(1623-1882)フランス 物理学者、哲学者、宗教家。
「地上のものは、人間の惨めさと神の憐れみについて語られています。人間は心の中に神がいなければ無力で、神といればこそ、力が明らかになります。」
◆アイザック・ニュートン(1642-1727)イギリス 自然哲学者、数学者、物理学者。万有引力等発見。「太陽と惑星と彗星の素晴らしい配置は、確かに唯一の全能と知的生命体の作品です。そして、もしそれぞれの星が太陽系のように中心を有するのであれば、全ては同じような計画に基づいて配置され、同じ生命体に屈服するはずです。その無限の生命体は全てを支配します。その無限で、永遠の最高の生命体は神様であります。」
◆アンドレ・マリ・アンペール(1775-1836)フランス 物理学者、電気力学の基礎を創始。アンペールの法則アンペア)発見。
「神の存在の最も説得力ある証拠の一つは、宇宙の驚くべき秩序と調和であります。それによって全ての生き物は自分の存在を保つため、また繁殖や物理的・精神的能力の発展のために、全ての必要を自分の臓器に見つけます。」
◆ハンス・クリスチャン・エルステッド(1777-1851)デンマーク 物理学者、電磁気学の基礎を築く。「自然の徹底的研究は、神を知るように導かれます。」
◆ミシェル=ウジェーヌ・シュヴルール(1786-1889)フランス 有機化学の創始者。脂肪酸の研究、マルガリン酸の発見、石鹸製法の開発者。
「もし誰かが現代の知識は、唯物論に基づくと主張したら、私は本に囲まれ化学実験室で長い時間 いそしんだことに基づき、彼らの見解に抗議しなければなりません。そして誰かが神の存在を否定するようなことを言えば、私は人間として、また科学者としてそのような見解で私に傷つけます。」
◆マイケル・ファラデー(1791-1867)イギリス 物理学者、化学者。
「皆さん、私の口から神様と言う言葉を聞いて驚きましたか。神の概念と神に対する敬愛は、確実な物理法則のような真実に基づくのです。」
◆ユストゥス・フォン・リービッヒ(1803-1873)ドイツ 十九世紀最大の化学者の一人。クロロホルムやアルデヒド等多く発見。
「自然と呼ばれる偉大な本の中で、神の思考を読み取ろうとしている人だけ、創造主の偉大さと知恵を知ることができます。」
◆ルイ・パスツール(1822-1895)フランス 生物化学者 細菌学者。狂犬病ワクチンを発明。牛乳、ワイン、ビールの低温殺菌を開発。
「少しだけの知識は神から離れます。多くの知識は神に戻っていきます。」
◆ウィリアム・トムソン(ケルビン卿)(1824-1907)イギリス(アイルランド出身) 物理学者。
「本当に深く考えれば、知識によって神を信じるよう強制されます。」
◆アントワーヌ・アンリ・ベクレ(1852-1908)フランス 物理学者、ノーベル賞受賞者。放射線発見。
「創造主抜きに地上の生命の起源を理解することは不可能です。」
◆マックス・ブランク(1858-1947)ドイツ 物理学者、ノーベル賞受賞者。エネルギー量子論を創始。
「科学と宗教は対照的ではありません、真剣に考える全ての人の心を完了するためにお互いを必要とします。」
◆グリエルモ・マルコーニ(1874-1937)イタリア 発明家、無線電信会社を設立。ノーベル賞受賞者。 「自然科学者として、いかなる自然においても全能の神の驚異的な痕跡を見つけるものです。」
◆アルバート・アインシュタイン(1879-1955)ドイツ ユダヤ人理論物理学者。ノーベル賞受賞者。マックス・ブランクの支持を得て物理学界に受け入れられた。広島の原爆報道に衝撃を受け、日本に深い同情を寄せる。「私は神を信じ、自分の人生の中で無神論の哲学を認めなかったことを強調します。」
あなたは神についてどう思われますか。心の中に描いてみてください。(文中にある各科学者の名言は、ポーランドのフランシスコ会発刊誌
”RycerzNiepokalanej”参照)