教会だより

2019年01月744号

「イタリア巡礼記」

アダム・クジャク

さて、皆さまご存知の通り昨年の12月10日から16日まで、私は海星中学高等学校の校長と英語科の先生と一緒に、今年生徒たちをイタリア研修に連れて行くための下見としてローマ、フィレンツェそしてアッシジを訪れました。

11日に宿泊先のホテルにガイドの方とエスコラピオス会のルチアノ神父様が迎えに来て下さり、エスコラピオスの本部に案内して下さいました。本部はホテルから近い所でしたので、ガイドの話を聞きながら美しい歴史的建造物の写真を撮りながら歩いて行きました。

エスコラピオス会の本部は有名なナヴォーナ広場にあり、そこには観光客に人気の美しく彫刻された噴水が二つあります。総長様は米国で開催されている重要な会議でお出かけとの事で残念ながら不在でしたが、ブルゲス神父様が私たちの案内をして下さいました。ブルゲス神父様は前の日本とフィリピン管区の管区長でいた方です。

現在の本部は聖ヨゼフ・カラサンスが住まいとしていた場所で、当時のままで残されています。カラサンスは御聖堂の隣の小さな暗い部屋に住んでいました。 我々はエスコラピオス会の創立者の清貧の生活を目の当たりにし、非常に大きな衝撃を受けました。聖ヨセフ・カラサンスは190cm位の長身の方でしたが、彼の使っていたベッドは小さくて,上半身を起こしたままの状態で寝なければならなかったようです。彼の末期の頃、足が不自由になったので、ロープを天井から吊り下げ、立ち上がるときには、そのロープに捕まり体を引き上げる様にしていたそうです。聖ヨセフ・カラサンスが生活をしていた部屋の隣の御聖堂の祭壇に、今は彼の聖遺物があります。 信仰の象徴である心臓、知恵の象徴である脳、教えの象徴である舌、勇気の象徴である肝臓と謙虚さの象徴である脾臓が安置されています。

ブルゲス神父様によると、ヨーロッパでの最大の文明達成とは、人種や宗教

に関係なく全ての子供たちが無償で行かれる学校をつくるということだったそうです。ブルゲス神父様のとても軽妙な素晴らしい話術で、私たちは時間の経つのも忘れてしまうほどでした。

私たちは記念撮影を撮った後にパンテオン、コロッセオ、真実の口とトレビの泉の見学にと出かけました。パンテオンはローマの神を敬うために二世紀に皇帝ハドリアヌスによって建設されました。四世紀にローマ帝国はキリスト教の国になりましたからパンテオンが608年頃にはキリスト教の聖堂となりました。あそこにはルネサンス最盛期を代表するイタリアの画家ラファエロの墓があります。
 コロッセオは70年から80年までにヴェスパシアンとタイタスの皇帝によって建てられたローマの円形劇場です。あそこにグラディエーター剣闘士は戦い、野生動物とキリスト教徒を戦わせることをさせました。建物の中には殉教されたキリスト者を記念し十字架が建てられています。真実の口は世紀の大理石のメダリオンで、直径約2メートル位でひげのある神の顔を示しています。伝説によると、彫刻は嘘発見器だったそうで、容疑者は口に手を入れて嘘をついたときには真実の口が閉じて手を切ってしまうという話でした。トレビの泉はローマで最も有名なバロック様式の噴水です。18世紀のローマ教皇クレメンス12世によって建てられました。紀元前19年に建てられた水道水が供給されています。 「続きは2月号に掲載する予定です」

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