教会だより

2018年06月737号

聖霊の実

アダム・クジャク】

今年は5月20日が聖霊降臨の祭日でした。聖霊がマリアと使徒たちの上に降った偉大な日を記念して祝いました。使徒たちは何を待つのかよく分からないまま集まっているところに、突然、激しい風が吹いてくるような音が聞こえ、炎のような舌が現れた時、使徒たちはどれほどの畏れを感じた事でしょうか。聖霊が彼らを圧倒し、かつてなかったほどに神を賛美し、崇める力を与えて下さった時、彼らの喜びと驚きは例えようがありませんでした。これは教会の始まり=教会の誕生の日です。

使徒パウロのガラテヤの教会に送られた手紙の中(ガラテヤ5:16~25)に聖霊の実について書かれています。聖霊の実とは人間の心の中で聖霊の内面的な働きの結果です。これは愛、喜び、平和、寛容、親切、善意、誠実、柔和、節制です。

愛―神様は愛であるという言葉がヨハネによる福音書に出てきます。だからだれも自分の力と才能で愛を造ることができません。愛は贈り物で恵みですから、神からのみ得ることができます。愛は、心の中で燃えている聖霊の火の様です。心の愛の火が消えないようにご聖体と神のみ言葉と祈りが必要です

喜び―私たち信者の顔、目は喜びで輝いているべきです。洗礼の恵を受けてから私たちは教会で、また祈りの中で、そして聖書を読む時に大きな喜びを感じるべきです。私たちは神の子です。皆神に似て造られています。イエスは私たちの罪を贖うために十字架で亡くなりました。そしてイエスは私たちのために天国で住処を用意して下さっているので喜びましょう。

平和―私たち信者は平和のために一生を捧げます。私たちは家庭も教会も、世界平和を保つためにあらゆる努力をすべきです。

寛容―教会でも社会でも他の人に対する時は、寛容さを失ってはいけません。神様はまだ人間の罪で、例えば安楽死、中絶、同性婚、戦争、差別、など、まだ寛容を失っていません。

親切―私たち信者がまだ洗礼を受けていない人たちから「彼(彼女)は親切な人だ」と思われるように出来たらいい事ではありませんか。

善意―洗礼の秘跡を受けた者は聖霊の働きで、また善意であふれています。

誠実―私たち信者は誠実だから嘘をついたりしません。行動も言葉も誠実です。

柔和―イエスは「疲れた者、重荷を負うものは、誰でも私の下に来なさい。休ませてあげよう。私は柔和で謙遜な者だから、私のくびきを負い、私に学びなさい。」と言われました(マタイ11.28-29)

節制―節制は最良の薬。と言う諺があります。

それは聖霊との歩みによってその性質が私達のものとして分け与えられるのです。自分の努力の結果ではありません。聖霊との関係が生み出す自然な結果なのです。これが神の力です。聖霊が私たちと共にいてくださることです。聖霊は私たちがイエスとさらに親しくなれるよう手伝いたいと願っておられます。

そして私たちをご自分の救いの道具に作り上げたいと望んでおられます。

聖霊の恵み、力は秘跡の中に見ることができます。

洗礼の秘跡で聖霊の働きが、古い人すなわち罪で汚れている魂を、清い魂を持つ新しい人に生まれ変わらせます。ゆるしの秘跡も聖霊の働きがなければ、私たちの霊魂は清くなれません。聖体の秘跡も祈りを唱えるだけでなく聖霊の力が聖変化を起こさせます。堅信の秘跡は聖霊の恵みを頂き、霊魂の成長と福音を述べ伝える力と勇気を授かります。病者の塗油の秘跡も聖霊の力で癒しの恵みを頂きます。婚姻の秘跡も新郎と新婦は、聖霊のきずなによって一致します。叙階の秘跡を受けた司祭は聖霊の恵みで秘跡を授けられる権能を与えられます。

「聖霊来てください。あなたの愛で私を満たしてください。あなたの火を送り、地の表を新たにしてください」。

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