教会だより

2020年11月766号

現代の若者が福者になった

アダム・クジャク

右の写真は2020年10月10日にアッシジのフランチェスコ聖堂で青年カルロ・アクティスの列福式が行われました。2020年10月1日に尊者カルロ・アクティスの墓は開かれましたが彼の体は奇跡的な方法で腐敗していませんでした。

皆様もすでにご存知かと思いますが、福者カルロ・アクティス(1991年5月3日‐2006年10月12日)は、イタリアのカトリック教会の信者でした。彼は、コンピュータ技術を駆使して、世界中のご聖体の奇跡を記録し、15歳の時に白血病で亡くなる数か月前に、コンピュータースキルを生かし、彼自身が作成したウェブサイトにそれらすべてをカタログ化し、世界中に知られていました。彼は陽気でそして幼い頃から聖体訪問をし、いつも中心は御聖体への深い信心であることも有名でした。

以下の文章は15歳の福者カルロ・アクティスによって説明された世界中の多くの御聖体の奇跡の1つです。

『2013年10月12日、メキシコのチルパンシンゴ=チラパ教区司教、アレホ・ザヴァラ・カストロは、教会書簡を発し、2006年10月21日にティクストラで起こった御聖体の奇跡を承認した。書簡には、こうある。この出来事は、素晴らしい神の愛の証である。御聖体の内の真のイエスの現存を証している。教区の司教として、『私は、ティクストラの血を流すホスティアにおいて認められた一連の出来事を、神の意志によるものと認める。私は、この出来事を『神のしるし』であると明言するものである』

2006年10月21日、 チルパンシンゴ=チラパ教区に属するティクストラでのミサの最中、ホスティアから「赤いものがしみ出しているのが認められた。同教区の司教、アレホ・ザヴァラ・カストロは、神学調査委員会を招集し、2009年10月、学術研究プログラムの指揮をとってもらうべく、リカルド・カスタニョン・ゴメス博士を招致した。目的は、正しく上述の出来事を明らかにするためである。メキシコ教会当局がカスタニョン・ゴメス博士を頼ったのは、博士が、1999年から2006年にかけて、同様に血を流した、アルゼンチンのブエノスアイレスの聖マリア小教区の2つのホスティアについての調査を指揮したことを知ったからである。メキシコのケースは、2006年10月、サン・マルティン・ド・ツール小教区の教区司祭、レオポルド・ロク神父が、教区民の霊性指導のために、ライムンド・レイナ・エステバン神父を招いたことに始まる。レオポルド神父ともう一人の司祭が聖体を配っていたときのこと、ライムンド神父の左で補佐をしていた修道女が、目に涙をためて、聖体の入った聖体容器を神父の方へ差し出した。司祭は、すぐに気がついた。ある女性に拝領させようとつまみ上げたホスティアから、赤いものがしみ出しはじめたのである。

教会当局は、さらに、カトリック世界における奇跡の特徴を、次のように明確にした。

 1. 神学的観点: 神に由来する出来事。神起源の出来事である。

 2. 客観性: 明らかに、物理的原因もしくは法則にのっとった「変容」である。

3. 主観性: 奇跡を受け入れる者は、信仰の働きにより、その常ならぬ出来事が神の慈愛ふかき意志によるものであると「理解し、あるいは受け入れる」。

 4. 目的: 1人もしくはそれ以上の人々の幸福を意図するものである。

2009年10月から2012年10月にかけて行われた学術調査は以下の結論に達し、国際シンポジウムの期間中の2013年5月25日に発表した。このシンポジウムは、信仰年の機会にチルパンシンゴ=チラパ教区が指揮したものであり、4大陸から何千人もの参加をみた。

 1. 分析の結果、赤い物質は血に相当するものであり、その中にヘモグロビンと人のDNAが認められた。

2. 高名な専門家達が、様々な方法論のもとに行った2つの研究は、その物質が何者かにより外から付着させられたものであるとの仮説を退け、ホスティア内部から現れたものであることを明らかにした。

3. 血液型はAB型であり、イタリアのランチャーノのホスティアやトリノの聖骸布のそれに似ている。

4. 顕微鏡で拡大し、透かしてみると、血の上部は2006年10月から凝固していることが明らかになった。ところが、内側の下部層には、2010年2月現在、生きた血が認められる。

5. また、無傷の白血球や、赤血球、脂質を食べる活動中のマクロファージ(大食細胞)も認められる。問題の組織は裂かれたらしく、まさに生きた組織に起こるように、修復機能が働いている。

 6. さらなる組織病理学的分析により、損傷状態にあるタンパク質構造が見いだされ、間葉系細胞という、高度な生物学的-生理学的働きを特徴とする細胞の働きが推測された。

7. 免疫組織化学的に検査した結果、その組織は心臓の筋肉(心筋)に相当することが明らかになった。 科学的調査の結果、結論を受けて、2013年10月12日、神学委員会のチルパンシンゴ司教、アレホ・ザヴァラ・カストロは、次のように宣言した。『この出来事は、自然的に説明できるものではない。超常的な原因によるものではない。悪意ある者による捏造に帰すべきものではない。』

これらの御聖体の奇跡は、科学的な説明もされていますが、私たちがそれぞれの聖なるミサの価値=御聖体をより良く理解できるように、神様から頂いたしるしです。ですから神様に感謝しながら自分の霊魂を霊的な糧で養うためにミサに参加しましょう。

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