教会だより

2017年10月729号

列聖ファウスティノ・ミゲス福者

アダム・クジャク】

この10月15日にエスコラピオス修道会の福者ファウスティノ・ミゲスFaustino Miguez(1831-1925)が、ローマで教皇フランシスコによって列聖されます。ファウスティノ・ミゲス神父様は神の愛と科学の研究に全生涯を捧げられた方です。
 彼は1831年3月24日にスペインのガリシア州のオレンセAcebedo delRíoというきれいな街で暮らす信心深い家族の4番目の子どもとして生まれ、洗礼名はエマヌエルと名付けられました。小学校で教育を受けていましたが、抜きん出た知性の持ち主で勤勉な生徒でした。学問の中でも特に植物学に興味がありました。1846年から1850年の間に、彼はオレンセのエスコラピオス学校に入学し、ラテン語と人文科学を学びました。そこで聖ヨセフ・カラサンスの素晴らしさに惹かれ、模範的な学生となりました。1850年12月5日からマドリッドのエスコラピオス会の聖フェルディナンド修道院に入り修練が始まり、『ファウスティノ』という修道名を取りました。哲学、神学、自然科学の勉強を修得してから1856年3月8日に司祭叙階されました。1857年11月にキューバに派遣され、Guanabacoaの高等学校で教育学を教え、植物の研究とくに薬草の効能に関する研究を行い、自然博物館と物理および化学の研究室を造りました。
 スペインに帰国し、ヘタフェ(マドリッド)、セラノーバ(オレンセ)、サンルーカル・デ・バラメーダ(カディス)の修道院でエスコラピオス会の使命を果たすために働きました。彼は特別な才能が与えられていて説教師として、聴罪司祭としても皆から非常に尊敬されていました。スペインやフランスで薬学と医学の分野から科学論文が出版されると直ぐに購入し、常に新しい知識を得る事に努力を惜しみませんでした。その勉強した教訓は、すべて人々の為に使いました。彼は「もし、私が教師としてイエス様を真似たら、まずは魂の健康を考えなければならない、そして次は身体の健康にも対処しなければならない」と言われました。人の苦しみにとても敏感で、病人を癒すために、そして病気を予防するために出来る事の全てを出して尽くしました。優れた科学的成果によって、ヘタフェに有名なミゲスの研究所を創立されました。修道会の言い伝えによれば、彼は子供と青年の育成を非常に重視していました。
 サンルーカル・デ・バラメーダ(カディス)では貧しく多くの困難に遭っている女の子たちがいました。彼女たちが将来、母親として又妻として社会における役割を考え、地元の学校に女子教育に力を入れるよう呼び掛けを一生懸命しました。そして1885年1月2日に『聖ヨセフ・カラサンスの神の羊飼いの娘たち』という修道女会を創設しました。その女子修道会はスペインと南アメリカで急速に発展しました。 現在彼の霊的な娘たちは10カ国で活動しています。
 ファウスティノ・ミゲスFaustino Miguez神父様は1925年3月8日に94歳でマドリードのヘタフェで亡くなられました。そして1988年10月25日、教皇ヨハネ・パウロ二世はローマで彼を列福されました。そして2017年10月15日に福者ファウスティノ・ミゲスは教皇フランシスコによって列聖されます。(カトリック典礼暦では、彼の記念日にあたる3月8日に祝っています。)
 エスコラピオス会は神様から聖ヨセフ・カラサンスと聖ポンピリオ・ピロッティに続いてもう一方聖人にして頂く恵みが与えられました。彼らを模範とし、彼らの取り次ぎを願い、より一層私たちの信仰が強まるように祈りましょう。 神に感謝

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