教会だより

2020年03月758号

トリノの聖骸布に基づいて主イエス・キリストの受難

アダム・クジャク

ヨハネによる福音の中で「イエスは苦しみもだえ、いよいよ切に祈られた。汗が血の滴るように地面に落ちた。」と書かれています。イエスは神様として人間の救い為に何の苦しみの代価を払うか、よくご存じでした。ですから未だ傷を受けなかったのに血と汗が顔から流れ出ました。

「時々最も恐怖で人の顔の血管が張り裂けます。アドレナリンというホルモンが血に出て血圧を高くして圧力で血管が破れて血と汗が一緒になって流れて出ます。」

兵士たちはイエスの手を低い杭に縛りつけました。ローマの鞭の紐の端に鋭い骨と釣り針と鉄の玉がついていました。鞭打たれた背中の皮膚を切って、筋肉、血管、神経組織を破り、張り裂けて、背骨まで見えるようになりました。そんな鞭打たれた人はほとんど死にます、イエスはそれでも生きておられました。

茨の冠はパレスチナの植物Euphorbia milii (crown of thorns, Christ plant, Christ thorn)で造られています。枝に数センチぐらい刺が付いています。この冠は棒で頭に押し付けられました。

十字架は丸太二本で建てられました。一本は(3mぐらい)垂直な丸太がゴルゴタという丘の上に立てられ、イエスは(1m50cmぐらい)、横の丸太を担っていました。手首がその丸太に結ばれていたのでイエスは倒れた時には頭が地面にたたきつけられました。 旧約聖書の預言のように、イエスは私たちの罪を贖うためにいけにえとして、過越しの小羊のように屠られました。 過越しの小羊の骨は折ってはならないと決められています。イエスの骨も折られていませんでした。イエスの十字架の両側にいた罪人の足の骨は折られ、イエスの足も折るつもりで、そばに兵士が寄ってきたが、すでに死んでおられたので、足を折らなかった。十字架での亡くなる原因は窒息死でした。十字架にかけられると自分の重さで前かがみになるので、胸が圧迫されて苦しくなります。足でささえないと、窒息しそうになるので、十字架の上で足をのばしたり、かがんだりしているため、死を早めさせるためにすねを折っていました。でもイエスは死んでいたので、すねを折る代わりにわき腹、即ち心臓を槍で刺されました。そしてすぐ血と水が流れ出ました。

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